たるみとコラーゲンの関係
シワ・たるみの原因はコラーゲンの変性や減少です。たるみの予防や解消にはコラーゲンを増やすケアが有効です。
真皮の中のコラーゲンは年齢により変性・減少していく
コラーゲンは肌の奥にある繊維状のタンパク質です。この繊維がネットワークを作り、肌の弾力を維持しています。コラーゲンは、よく「加齢によって減少していく」といわれています。確かに、50歳近くになるとコラーゲンの再生はほとんどなくなってしまいます。ただ減るだけでなく、紫外線の影響などで変性もします。コラーゲンの変性がどうやって起こるかは、はっきりとわかっていない部分もありますが、最近では糖が結合して糖化が起きていることにより、コラーゲンが硬くなって弾力を失うことがわかっています。こうして、コラーゲンが減少し、硬く変性すると、シワは戻りにくくなり、深く刻まれていきます。
コラーゲンを増やしたり、変性を防ぐケアが重要!
シワやたるみを防止するために、保湿をしたら、シワやたるみを一時的に伸ばしたりしてもあまり有効ではありません。必要なのは、コラーゲンを増やしたり、変性を防ぐケアです。しかし、コラーゲン配合の化粧品を肌に塗っても、真皮の中のコラーゲンを増やすことはできません。からだの中でのコラーゲンの再生を促し、また変性を防ぐために、以下のようなケアを続けてみましょう。
●ビタミンC誘導体を、化粧水などで取り入れる(できればイオン導入をおこなう)。
●レチノール配合のクリームを使う。
●ピーリングをおこなう。
また、女性ホルモン(エストロゲン)が減ると、コラーゲンも減少することがわかっています。急激なダイエツ・トでシワが増えるのは、やせたからではなく、卵巣機能に支障をきたしてエストロゲンが減ったからです。無理なダイエットなどはしないで、普段からエストロゲン様作用のあるイソフラボン(大豆製品)を摂るなどといった、女性ホルモンを減らさないための生活も大事です。
健康でハリのある肌
20~30代のうちは、コラーゲンは線維芽細胞で新しくつくり150出され、古いものは酵素などで分解され、2~6年かけてゆっくりと再生しています。真皮にコラーゲンが十分にあると肌の弾力が保たれ、押してももとに戻ります。
コラーゲンはゆっくりと再生され肌の弾力が保たれている
コラーゲンが変性した肌
40代以降になると、新しくつくり出されるコラーゲンは激減します。また、コラーゲンは紫外線の影響で劣化し、肌の弾力は失われていきます。これが、シワやたるみの原因になります。
コラーゲンが変性・減少すると弾力が失われる